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Arctic Monkeys

月曜日, 9月 23rd, 2013 | Permalink


イギリスのロックバンド『アークティック・モンキーズ』の新作『AM』が2013年09月10日に発売されました。

AM – Arctic Monkeys

Track List
01. Do I Wanna Know?
02. R U Mine?
03. One For The Road
04. Arabella
05. I Want It All
06. No. 1 Party Anthem
07. Mad Sounds
08. Fireside
09. Why’d You Only Call Me When You’re High?
10. Snap Out Of It
11. Knee Socks
12. I Wanna Be Yours
13. 2013(日本盤ボーナストラック)
 
 
 
アークティック・モンキーズといえば2002年に結成され今年で早11年目になるのですが、おそらく既に2000年代以降のロックシーンを代表するようなバンドとなっているのではないでしょうか。
オアシス以来の大物ともいわれているようです。

アークティック・モンキーズがデビューした時(2006年)、ボーカルのアレックス・ターナーは弱冠20歳前後で、その当初からあまりにも自嘲的且つロジックが巧みな歌詞を歌っていたため、実は影でゴーストライターがいてそれが作詞をしているんじゃないかとの噂もあったほど。
またザ・スミスのモリッシーは彼らがあまりにも若く、そして早くブレイクしてしまったことに批判的な態度を示したことも有名です。
そのことに対しオアシスのノエル・ギャラガーは「人気が出る出ないは本人の意思ではどうしようもないこと、それは仕方がないだろ」とアークティック・モンキーズを擁護する場面もあったそうです。
後にモリッシーも「考えてみれば僕たちスミスもデビュー当時は同じような感じだった、批判するのは間違っていた」と謝罪しています。
 
たかが50年、されど50年、ロックミュージックのシーンというものが出来上がってそれだけ年数が経てば、色々な才能があるのは当然。
ともすれば、若いうちからそれらを吸収し、さらにそれを凝縮してアウトプットすることも当然出来うることなのを証明してくれたバンドが『アークティック・モンキーズ』なのだと思います。

若くして爆発的な人気を誇っている彼らについてやはり素直に肯定できないロックファンも多いようですが、僕は彼らの音楽は好きです。
最初に聞いたのはこのBrian Stormという曲です。レッドツェッペリンの移民の歌をさらにハードにし、いかにもイギリス的なマイナー調な旋律で三連譜を駆使したリズムに衝撃を受け、素直に「ムチャクチャかっこいい!」とうなってしまいました。

はっきりいって日本でこういうようなハードでエッジの効いた曲をやるバンドがいても、それはいかにもオルタナティブ的で、アンダーグラウンド志向なイメージを持たれてヒットしたとしても一般的な音楽ファンの耳には届かない。ということがほとんどだと思います。
しかし、これが現代でも国中で大ヒットするというイギリスという国にはロックという音楽が少なくとも日本よりははるかに身近なんだなと思いました。

Brian Stormは若さのエネルギーに満ち満ちたような曲ですが、僕はこのCrying Lightningを聞いた時、「うわ~、やれらたな~」という気持ちになりました。

相変わらずマイナー調のメロディはおそらく手癖なのでしょうが、「この曲なんか聞いたことあるな~」と思ったら、多分ドリフターズの『ドリフのズンドコ節』。
怪しげで如何にもB級な世界観は、若い物好きなティーン、マニアックなロックファンは勿論、初期のピンクフロイドやドアーズ辺りが好きな古いロックファンをも唸らせることが出来たんじゃないでしょうか。
 
そして、今回の新アルバム『AM』からのシングル『Why’d You Only Call Me When You’re High?』。

相変わらずなメロディ癖ですが、深みは増す一方。切なさも増してきました。
何よりボーカル、アレックスターナーのイメチェンぶりが驚きです。
最初はいかにもイギリス風な文学青年スタイルで、それからロングヘアのハードロック風スタイルに変化していき、そして今は何とリーゼントに革ジャンのロカビリー風スタイル。
いかにも繊細そうなイメージだった彼が、こういうスタイルをしたのは驚きですが、僕はこれが一番かっこいいと思いました。
 
arcticmonkeysnow

また、これからどんな音楽を発表してゆくか楽しみです。

ドレスコーズ@名古屋CLUB QUATTRO

月曜日, 3月 11th, 2013 | Permalink


エーブックスタッフの水野です。

先日、以前ブログで紹介しましたバンド、ドレスコーズのライブを見てきました。
栄のクラブクアトロという名古屋では大きい方のライブハウスだったのですが、会場は満員でした。
お客さんの年齢層は毛皮のマリーズの頃より高めのように感じられたのですが、気になったのは圧倒的に女の子の数が少ないということです。毛皮のマリーズの頃は半分くらいが女の子で、女子高生も結構いた気がしたのですが、女子高生の姿はほとんど無かったです。
その代わりにおじさんもちらほら。
それほどドレスコーズは渋い印象だったようです。
 
開演時刻を過ぎたところで、ベルベット・アンダーグラウンドの『オール・トゥモローズ・パーティーズ』がSEで流れ出す。

なるほど、たしかにドレスコーズにはこういう雰囲気がある。
毛皮のマリーズの頃はエディット・ピアフの『愛の讃歌』でピッタリだったが、ドレスコーズには『オール・トゥモローズ・パーティーズ』がピッタリでした。
しかし、開演前のBGMが、昔はガレージパンクだったり、ビートルズだったりと、60年代のイメージが強かったのですが、今はスミスとかブロンディとかそういった80年代の雰囲気で、明らかに昔とは違う雰囲気でそれも良かったです。
 
そして、ボーカル以外のメンバーが登場し、ギターのフィードバックが響き渡り、激しいノイズから始まる。そしてボーカルが登場する。暗いマフラーで鼻と口を覆い隠し、首周りが伸びに伸びたボロボロのTシャツを着た、ガリガリの大男は、例えるなら海賊でした。
しかし、大手メジャーの日本コロムビア所属のバンドとはとても思えない。
毛皮のマリーズの頃はピョンピョンはねていたお客さんも結構大人しく聞いている。
MCも、マリーズ時代は「僕らが未来を切り開くんだ!」といったポジティブな感じだったですが、少しナメ腐ったような態度でクールになっていました。

そしてアルバムの曲だけではなく、新曲も披露。新曲やります、と言ってまたマリーズみたいな軽快なロックンロールをやられたらどうしようと思ったが、なんだかストーンズのマザーズ・リトル・ヘルパーを髣髴とさせる陰鬱な曲で、最高でした。この新曲が一番かっこいいんじゃないかと思ったくらいに良かった。

他にも計三曲くらい新曲をやっていたと思います。
しかし、トラッシュやロリータなどの比較的アップテンポなシングル曲の時にだけ、人差し指を天に上げてノリノリになるお客さんはもう少し踊り方を覚えてほしい。
 
とにかくマリーズとは全く別物のライブを見ることが出来てよかったです。
武道館出るようなバンドを解散させて、新しく組んだだけあるような気がしました。
あのポップさはなんだったんだろう、それはまるで悪魔の宴でした。
初期衝動を抜けて、明らかにネガティブな音楽になったのですが、なんともいえない清々しさがあるのです。
 
しかし、どうなんでしょう、ドレスコーズ。恐らく毛皮のマリーズファンは離れてゆくばかりだと思うのですが、新しいファンも増えていってほしいです。
そして、毛皮のマリーズを下手なロックンロールバンドだと、食わず嫌いしている人にこそドレスコーズを聞いてほしいと思いました。
真新しい音楽をやっているようだが、実は全然そんなことなく(勿論良い意味で)古臭い音楽をやっているバンドはそういないと思います。
とにかく良かったですドレスコーズ。
僕は毛皮のマリーズより断然ドレスコーズの方が好きです。
 

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