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コラテラル

月曜日, 8月 5th, 2013 | Permalink


エーブックスタッフの水野です。
 
クエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ ~繋がれざる者~』がもうすぐレンタルされるそうです。
 
先日、そのジャンゴの主演であるジェイミー・フォックスの出演しているマイケル・マン監督の映画『コラテラル』を見ました。
 
マイケル・マン監督の映画は、ウィル・スミス主演『ハンコック』と今回見た『コラテラル』の二作のみしかまだ見たことがありません。
本当はアル・パチーノとロバート・デ・ニーロの『ヒート』を見たかったのですが、
近所のレンタル屋に何故か無く、まず手始めにと監督初の興行収入1億ドル作品である『コラテラル』を見ました。
 
collateral
 
あらすじ
平凡で真面目なタクシードライバーのマックス(ジェイミー・フォックス)は、
ある夜「ヴィンセント(トム・クルーズ)」と名乗るビジネスマン風の客を拾う。
目的地に着くと、ヴィンセントはマックスの生真面目さを買い、
マックスにタクシーの貸切りを持ちかけて来る。
はじめは「貸切りは規定違反になる」と断るマックスだが、
ヴィンセントの強引さと600ドルの誘惑に負けて、これを引き受けてしまう。

(wikipediaより)
 

 
まずトム・クルーズが悪役です。
僕のイメージではトム・クルーズは、いかにも日本人受けしそうなイケメンでどちらかというとヒーローのイメージの方が強かったのですが、コラテラルでは冷酷な暗殺者の役です。
そういえば、昔『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』という映画でも悪役をやっていたな。美しく残虐な吸血鬼の役で、マッチョでたくましく健康的なトム・クルーズのイメージとは180度違い驚いたものです。
コラテラルのトム・クルーズは、従来のイメージとも、そんな吸血鬼のイメージともまるで違う風貌。
ヴィンセント(トム・クルーズ)の年齢設定は分からないですが、白髪交じりの短髪に白髪混じりの無精ヒゲで、実年齢よりだいぶ若く見える彼ですが、逆に言うと歳相応(若干上かな)の風貌。
冷酷で、感情がないようでいて、すごくいやらしい、はっきり言って怖いです。
 
映画を通して、なんとしてでも任務を遂行しようとするそのプロフェッショナル感が、とても良い味出しています。
 
 
ジェイミー・フォックスがまた良い役を演じているのです。
彼はタクシー運転手のマックスという役で、それはもうとても親切で客に優しい。
おまけに、ロサンゼルスの街を熟知しており、目的地まで最短最速な最適のルートで、しかも予想時間を外すことなく到着できる。
12年のキャリアで培った勘なんでしょうが、実は彼にはこのタクシー会社をやめて独立し、他にはない最高級のリムジン・サービスの会社を作るという夢があります。
何というか絵に描いたように好印象な男なのです。
真面目に仕事もこなしているが、もっと大きな夢を追っている。
でもいかんせん気弱で、あまり自身が持てていない。
 
そんなマックスがヴィンセントを第一の目的地に送り届け、彼が戻るのを待っている時に、サンドウィッチをパクつきながら 「(俺の夢は)これなんだ・・・」 とポルシェのカタログを眺めているのですが、その姿がなんとも健気で、応援したくなるのです。
 
そこで彼に最悪の運命が押し寄せるのです。
なんというかマックスがかわいそうでかわいそうで・・・
でもそんな彼に悪夢を見せる酷いヴィンセントですが、的確に仕事をこなしてゆく姿が何だか渋くてかっこよくも見えるのです。
 

ジャンゴ 繋がれざる者

火曜日, 3月 5th, 2013 | Permalink


エーブックスタッフの水野です。
先日、以前ブログで紹介したクエンティン・タランティーノ監督のジャンゴ 繋がれざる者を見てきました。
率直な感想ですが、最高に面白かったです。

過激でバイオレンスなイメージが強いタランティーノですが、僕の思うタランティーノの良さには、ロマンがある、ということです。
男のロマン、というのでしょうか、男とはこうあるべき、カッコよさとはこういうこと、というようなロマンがあるのです。
それは時に、ギャングだったり、ボクサーだったり、軍人だったり、そして、荒野のガンマンだったりするのです。
言葉以上の説得力を持つその立ち姿、目は口ほどにものを言うその眼差し、です。
今回は西部劇ということもあり、そのロマンが特に際立っていたのです。
ジェイミー・フォックスが立ち上がったその姿が、何とも強く美しく渋くてかっこいいのです。
まあ、今から見るという人もいるかもしれないので、あまり内容については触れないでおこうと思います。
 
珍しく(おそらく初?)悪役を演じたレオナルド・ディカプリオがかなり良かった。彼は甘いルックスで日本ではアイドル的なイメージが強いのですが、最近は、マーティン・スコセッシとよくタッグを組んでいたり、色んな役柄に挑戦していたり、僕は、彼はいわゆる演技派俳優だと思っています。
また今回でそれを思い知らされました。ディカプリオがあんな顔するとは。
本当にディカプリオじゃないようでした。見事でした。
それとサミュエル・L・ジャクソンが良かった。彼はクールな役柄が多い気がしますが、今回は意外な感じで面白かったです。
クリストフ・ヴァルツはイングロリアス・バスターズであんな嫌な役を演じていたのに、今回は、本当にいい人でした。主人公ジャンゴの良き相棒で、尊敬すべき師匠でした。
 

 
この映画、黒人奴隷をテーマとした西部劇(正しくは南部劇か)という異例の映画なのですが、やはり批判も大きいようです。
 
Spill.comの批評家は本作で「ニガー」という単語を多く使っていることを非難しており(一方でいくらかのレビュアーはアメリカの奴隷制度の歴史的文脈を示し、単語の使用を擁護している)、また、一部の批評では映画が非常に暴力的であることが批判されています。
映画監督のスパイク・リーは『Vibe』のインタビューで本作を見ないと述べ、
「私が言おうとしているのは、この映画が私の先祖に対して失礼だということだ。これは私の意見で、誰かを代表しているわけではない」
と説明しています。
リーはまたツイッターで、
「アメリカの奴隷制はセルジオ・レオーネのマカロニ・ウエスタンではない。ホロコーストだ。私の先祖は奴隷だ。アフリカから盗まれた。彼らに敬意を払う」
と呟いています。
また、アメリカ合衆国におけるアフリカ系アメリカ人のイスラム運動組織『ネーション・オブ・イスラム』のルイス・ファラカーンは、映画を「人種戦争のための準備」だと思ったと述べています。
 
確かに、この題材を扱うのは、白人であるタランティーノにとって、いやアメリカ映画界にとって大変危険な賭けだったと思います。
歴史の当事者である黒人にしてみれば、その悲しい現実をエンターテイメントにされてしまったのだから、侮辱だと思う人もいるでしょう。
この映画を見て僕が思ったことは、おそらく彼はこの映画を通して何か思想的なメッセージを込めようという意志は特に無いのだろうということです。
ただ、南北戦争の前夜に、白人に対し復讐を誓った黒人の男の物語なのだなぁ、と思ったのです。
それは僕が日本人で、アメリカの歴史について馴染みが無いからかも知れません。
 
ただ、弱い立場の者が、強い立場の者に勝つという話が、僕は本当に好きなのです。
また西部劇のような渋いロマンが好きなのです。
このジャンゴという映画は、僕のフェイバリットの一つとなりました。

タランティーノ!

月曜日, 1月 7th, 2013 | Permalink


あけましておめでとうございます。エーブックスタッフ水野です。

2013年になりまして、今年も気になる映画が目白押しです。
去年はあまり映画を見に行かなかったので、今年はたくさん見たいです。

その中でも一番楽しみなのが、
クエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ ~繋がれざる者~』
2013/3/1(金)より公開されます。

僕はこのクエンティンタランティーノ監督が大好きです。
大胆な暴力描写、延々と続く全く意味のない会話、間抜けでシュールな空気、漂う哀愁、この上なくスカッとするエンディング・・・笑ってしまうし、かっこよさで感動する。
脳味噌で考えることを忘れ、無心で見てしまう。
スナック菓子やファストフードをつまみながら片手にコーラ、
ゲップの合いの手を入れながら見るのが、おそらくタランティーノ映画のスタンダードな見方でしょう。

タランティーノ監督の映画は、彼の映画趣味が随所に散りばめられていて、パロディやオマージュで成り立っているような映画だったのだが、前々作のデス・プルーフ(in グラインドハウス)から少し変わった印象を受けた。
ちょっと偉そうな感想ですが、少し映画監督として成長したというか、やっと映画らしい映画を作ったなといった印象でした。
 
デス・プルーフは、一応ホラーになるのでしょうか。
殺人鬼も、カースタント用の車で人を殺すという新しいタイプ。
お得意の暴力描写はスタイリッシュで爽快なものから、グロテスクで残虐なものに。
それでいて彼の作品独特の意味のない会話も延々と続く。
後半の、改造車vs改造車、スタントマンvsスタントマンのカーチェイスはすごかった。
ラストは最高。THE ENDの文字が出てきた瞬間、爽快感で爆笑。痛快すぎます。
話もコンパクトにまとまっていて良かった。

その次のイングロリアス・バスターズも良かった。
ナチスに復讐するユダヤ人の話なのだが、主役はあのブラッド・ピット。
ブラッドピットの胡散臭さが良かった。そして、ナチスSSのハンス・ランダ大佐が最高。
もうすぐ公開されるジャンゴにも出演している、クリストフ・ヴァルツが演じているのだが、本当に冷酷で残虐で抜け目なくて、顎の出た独特の顔も相成ってかすごくいいキャラをしていた。
第二次世界大戦のナチスもので、史実というものがある故にストーリーは大体見えてしまいそうだが、最後は最高だった。こうなるとは予想しなかったです。
さすがタランティーノって感じでした。

この二作品はタランティーノの映画としてではなくても、映画として純粋に面白いと思えるのではないでしょうか。いや、作風が作風なだけに賛否両論ありそうか。

そして、今回は西部劇です。
ディープサウス。解放奴隷のジャンゴ(ジェイミー・フォックス)がドイツ系賞金稼ぎのドクター・キング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)と共に、サディスティックでフランスかぶれの農場主カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)に立ち向かい、奪われた妻のブルームヒルダ(ケリー・ワシントン)を救おうとする。(wikipediaより)

悪役にはなんとあのディカプリオ。
ディカプリオはロミオ+ジュリエットやタイタニックなどの大ヒットにより、日本ではアイドル的なイメージが強いですが、実際は色んな役に挑戦しているいい役者だと思います。
色んな監督が欲しがる理由も分かる気がします。
近年はマーティン・スコセッシとタッグを組んだり、渋い映画が多いです。
それに、イングロリアスバスターズで最高の悪役を演じたクリストフ・ヴァルツは今回主人公をサポートする良い役の様子。
主役のジャンゴを演じるジェイミー・フォックスはどちらかというと真面目な映画に出ている印象の方が強いですが、今回はどんな演技をしてくれるのか見物です。

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