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HITMAN

月曜日, 11月 25th, 2013 | Permalink


エーブックスタッフの水野です。

先日、偶然近所の本屋で『HITMAN』というアメリカの漫画(通称アメコミ)を見つけました。
3000円と値段は決して安いものではないのですが、
「ゴッサムシティを舞台にした、二流・三流ヒーローたちの銃弾にまみれた日常。」
という帯のコピーを見てこれは面白そうだと思い、
また以前からアメコミを読んでみたいと思っていた為、買ってしまいました。
 
hitman
 
物語の舞台となるゴッサムシティとは、ご存知、スーパーマンと双璧をなすDCコミックス界の看板漫画『バットマン』の舞台でもあります。
この漫画は、ゴッサムシティでバットマンがヒーロー活動をしているその裏の話であります。
二流・三流ヒーローとありますが、彼らの中には正義や悪といった概念は存在しません。
金次第でどんな汚い仕事も請け負うアウトローなのです。

この漫画の主人公はその名もヒットマン(暗殺者)ことトミー・モナハン
見た目も、薄汚い深緑のコートに短髪の無精髭の黒サングラスと、ヒーロー然としていません。
彼の中のヒーロー的な要素といえば、吸血エイリアンに噛まれたことにより発症した超能力です。
その超能力とは、透視能力と読心術なのですが、その使い方も女性の服の中を覗いたり、読心術でナンパしたりとかなりしょうもないです。
性格も大雑把で適当、普段は友人と酒飲んでポーカーして冗談を言い合っているただのオッサンです。
ただ、暗殺者としての腕は一流で、また徹底した仕事ぶりで相手に容赦ありません。
ただし、モナハンの中では悪人以外は殺さないというルールがあり、友人たちへの義理も厚いです。

物語の中ではバットマンも出てきます。
あのバットマンが汚いアパートや薄汚い裏通りに突如現れる感じがとても恐ろしく描かれており、どんな悪人も黙っちゃう感じがとても出ています。
そういう一般人の視点から見たバットマンも描かれており、すごく良かったです。
 
そんなバットマンですが、彼からすればヒットマンはただの犯罪者に過ぎないので(というより誰から見てもそうですが)、当然、敵対関係になっております。
モナハンはたびたびバットマンから追われる立場になるのですが、
モナハンにしてみればバットマンは悪人ではないですし、ゴッサムシティの私刑人である彼と敵対して得などありません。
 
この漫画に収録されている話には、モナハンがジョーカーの暗殺を請け負う話もありバットマンファン的にも必見でしょう。
また、地獄に堕ちたナチスのSS将校5名を合体させたモンスター『マウザー』や、
シャム双生児でありその片方が死んでいるマフィアのボス『モーダブルズ』、
両腕に鉄板を装備したヒーロー『ナイトフィスト』、
通称マイアミの冷血鬼と呼ばれる天才的な殺し屋『ジョニー・ナヴァロン』、
やり手のテキサスの保安官『ハリディ』、
馬鹿デカイ巨体に馬鹿な脳みそのチンピラ宇宙人『ロボ』
自称ヒーローのただの酔っ払いたちで結成されたヒーロー集団『セクション8』・・・
などなど魅力的なキャラクターがいっぱい登場します。

こう見てみると、主人公も超能力者だし、敵も宇宙人やらモンスターやらヒーローやらで、SFヒーロー漫画のように見えますが、決してそうではありません。
クエンティン・タランティーノから影響を受けたといわれている独特な台詞回しや、
ハードボイルドな世界観、そしてその出来事の殆どがゴッサムシティのとある裏通りの話、
というところからして、ダーティ過ぎてとてもじゃないがヒーローアクション漫画と言えません。

しかし、日本の漫画と違うのが、イケメンが一人もいないのです。
日本ですと10人キャラクターがいれば、7、8人はイケメンや男前だったりするのですが、
この漫画では、10人中10人が不細工です。
大体主人公のモナハンですらブ男です。
しかし、どんなに不細工でも「カッコいいな~!」と思ってしまう彼の渋さが最高です。
そうです、アメコミには日本の漫画にはない渋さがあるのだと思います。

そこは文化の違いなのかもしれないですが、日本の漫画はよく出来た筋書きだったり、綿密に練られた設定だったり、オリジナリティがある世界観だったり、そういったものが面白いとされている傾向がありますが、
アメコミの(そういうのは二の次で)、シンプルに”カッコいいモノ”とは何かということを魅せようとするスタンスが僕は好きだと思いました。
 
美少年や美少女ばかりの日本の漫画に飽きたら、一度アメコミを読んでみるといいかもしれません。
 

ガッチャマン

月曜日, 4月 15th, 2013 | Permalink


エーブックスタッフの水野です。

先日、ガッチャマンが実写映画化するというニュースを聞いて驚きました。
Youtubeにあった特報や監督のインタビューなどを見るとどうやら、モチーフはガッチャマンのようですが、アニメのガッチャマンとは別物のようで、近未来を舞台としたダークヒーローモノのようです。
今回の映画のガッチャマンたちのスーツは、「”飛ぶ”というアクションにつじつまが合うものにするため、動力源なども加味しつつ近未来的なデザインを作り上げた」 という解説から、クリストファー・ノーラン監督が描いたシリアスでバイオレンスなバットマン『ダークナイト』シリーズの影響が伺えました。
ノーラン版では劇中で、それまで触れられることのなかった「マントで飛ぶ」というはっきり言って意味が分からないことに対し、ちゃんとそれらしい説明がされていたのです。
バットマンのマントは、形状記憶生地の布であり、そのマントに指先から微量の電流を流すことによってマントが硬化し、その電流の出具合によってマントの硬度が変わるという説明があり、マントで”飛ぶ”というアクションに説得力を持たせています。
そもそもバットマンは原作からダークヒーローであり、実写映画だけでも、奇抜なゴシックテイストのティム・バートン版2作、ファミリー向けのコミックヒーローを描いたジョエル・シュマッカー版2作を経ていたので、既にバットマンというダークヒーローの様々な描き方が許されていたのだと思います。
それでいて、一番みんながバットマンに求める、孤独で危険なダークヒーローという姿で描いてくれたので、バットマンシリーズの中では一番の評価を得ているのだと思います。
 
そういった意味では、今回のガッチャマンはおそらくみんなが求めているガッチャマンとはかなり違いますし、今回の映画ではガッチャマンのモチーフである『鳥』のデザインも撤廃されているようで、なかなか風当たりが強そうですが、リアルタイムで見ていない僕のような世代ですと、一体どんなガッチャマンを見せてくれるのか期待もしてしまいます。
 

 
僕は特にガッチャマンのファンというワケではないのですが、幼い頃、ガッチャマンの絵を見た瞬間にビビッと来るものがありました。
それは大人になった今でも、まさに「カッコいい」とはこのことであり、まさに「ヒーロー」とはこのことなのだと思うのです。
あの凛々しくバタくさいハンサムが、現代の日本人に忘れられたヒーロー然とした顔なのだと僕は思うのです。いかにも正義!って感じだし、いかにもヒーロー!って感じだし、いかにも主人公!って感じなのが最高なのです。
カッコいい顔とは何?と聞かれたら、僕はガッチャマンの大鷲の健を思い浮かべます。
あと、ヘルメットの造形もむちゃくちゃかっこいいと思います。何たってヘルメットのサンバイザーの先が尖っていますから、いかにも強そうですし、速そうです。
 
そして、五人のそれぞれ違う個性が光っているのもすごく良いんです。
コンドルのジョーの渋いことこの上ない、まさに男な感じで、ちょっとニヒルな感じとか、健と対比させてあって、彼らのイメージカラーどおり、明暗があり、ストーンズのミックとキースのような印象も与えてくれます。
 

  
今回の映画では、健は言ってもそんなにイメージとかけ離れていない松坂桃季が演じるのですが、ジョーは僕のイメージでは、長瀬智也とか顔が似ているんじゃないかと思ったのですが、そんなイメージとは180度違う綾野剛だと聞き、驚きました。
ベルクカッツェが一体誰なのか気になるところ。
 
一体どんなガッチャマンに仕上がるのか楽しみです。

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