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Pan’s Labyrinth

月曜日, 12月 17th, 2012 | Permalink


エーブックスタッフの水野です。

先日、テレビでパンズラビリンスという映画を見たんですけど、これがすごい面白かった。
監督はギレルモ・デル・トロ。現在公開中の映画『ホビット・思いがけない冒険』の脚本を担当している人なので、おそらくそのプロモーションで放送されたのでしょう。
 
以下はあらすじです。

スペイン内戦で父親を亡くした少女オフェリア。
彼女は妊娠中の母親と共に、母親の再婚相手であり独裁政権軍で大尉を務めるヴィダルに引き取られ、森の中にある軍の砦に移り住む。
レジスタンス掃討を指揮する冷酷なヴィダルは、生まれくる自分の子だけを気にかけ、母親も大尉の意向ばかりをうかがうため、オフェリアは顧みられない。
オフェリアの相手をするのは砦の家政婦であるメルセデスだが、彼女の弟はレジスタンス運動に身を投じており、メルセデスは大尉の目を盗んでこれに協力していた。
砦での暮らしはオフェリアにとって重苦しいものとなっていき、彼女の心は現実から妖精やおとぎ話の世界へ引き込まれていく。

まず最初に思ったのが主人公のオフェリアが可愛いです。
髪形も相成ってか、最近よくテレビで見かける水原希子にちょっと似ているような気がします。
 
次にモンスターが怖いのです。俗にいうファンタジー映画なのですが、まず子どもにはオススメできません。下手なホラー映画より全然怖い気がします。トラウマを与えてしまうことでしょう。PG-12指定ですし。
その怖さがまた絶妙なのです。ホラー映画のモンスターとは全く異質なのです。
顔がグロテスクに溶けていたり、血まみれの衣装を着ていたり、見るからに痛々しかったり・・・そういうワザとらしい表現ではなく、なんというか不気味でして、あれ以上デザインを弄ったら安っぽくなったり、怖くなくなったりするような気がしてくるのです。
絶妙に不気味、絶妙に奇妙、絶妙に怖いのです。

そして、ストーリーが良い。
思春期の少女オフェリアは孤独です。この映画では、彼女にとって居心地の良い場所なんてないのです。安心という言葉はないのです。
ネタバレになってしまうので、詳しい内容は控えますが、ラストがとても印象的でした。
煽り煽られドラマチックに心を打つ、という映画はよくありますが、
これだけサクッと心に入り込んで、何か考えさせられる映画もあまりない気がします。
 
オフェリアの台詞一つ一つが切ないです。その台詞はそのまま現代社会への疑問にも向けられることが可能なのがまた巧みでした。
 

この予告編ではなんだか暗そうなファンタジー映画といった印象しか分かりませんが、とても良い映画でした。
怖い怖い書きましたが、見終わった後は怖かったという印象は消え、美しかったとか、切ないという気持ちでいっぱいでした。
素直に見た二時間に満足を覚え、僕のフェイバリット映画の一つとなりました。
 

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