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戦前の新語知識

土曜日, 2月 18th, 2012 | Permalink


昭和9年発行の新語知識という本が手に入りました。
先日、気まぐれに名古屋で仕入れた古い本の中にまぎれていたものです。

当時の耳慣れない言葉をわかりやすく解説しているもので、時代が感じられ、読んでいて楽しいです。
こういうのを見つけるのも古本屋の醍醐味ですね。

少し内容をご紹介しますと・・・書き始めたら、スゲー書いてしまいました。

【問】ランチといふのは弁当のことですか
【答】ランチはランチョンともいひ、共に本来は昼食と云ふ意味です。然し、日本で普通ランチといふ時は、極く手軽な昼食を意味し、延いて手軽な弁当式の食事を意味します。

【問】キッスのことを十一番といふのはどういふ訳ですか
【答】キッスの始めの字Kが、アルファベットの十一番にあたるから、かういふのです。十一番がキッスで十二番が恋人といふ字のLです。

【問】円婚といふのはどういふ結婚ですか
【答】東京市で昭和八年の四月から始めた施設の結婚紹介所の手数料が、一円なので、この言葉ができたのです。

【問】テレパシイとは何ですか
【答】テレパシイとは一種の精神療法です。患部に直接手をおいて癒す心理療法もありますが、さうした直接の方法ではなく、とも遠距離の所にある患者などに、こちらから其人の事を念ずると其の精神が通じて、其の病人が治るといつたやうなことをテレパシイと云ふのであります。「テレ」とは遠く、「パシイ」とは癒すといふことで、遠くから治すという意味になります。

【問】高射砲で飛行機を射撃する練習はどうして行いますか
【答】標的弾で数千メートルの高空に風船を打ち上げ、これを照準して射撃したり、或は飛行機が五六百メートルもある索で吹流しを曳きながら飛行し、その吹流しを射撃します。

【問】警察の高等係とはどういふ係ですか
【答】高等係といふのは、だいたいに思想に関する方面の受持と諒解して間違いはありません。

【問】投げキツスするとはどういふことをすることですか
【答】朝の出かけなどに、よき夫であり父親である人が、わが家の方をふりかへつて、唇に軽く手をあてて、その手を妻や子供の方にふります。それを投げキツスと言います。大変なごやかな感じを与えるものです。

【問】「失礼しちやふわ」といふ言葉はどういふ時に使はれますか
【答】「おい君は女給を何年やつているんだい、十年かい」と言ひますと「失礼しちやふわ」と出るでせう。こんな風に使ふのです。「あの人、あたしにおごると言ひながら、ソーダ水一杯よ、ずいぶん失礼しちやふわ」といふ風に使用します。

【問】不良少年の硬派とか軟派とかいふのはどういふ意味ですか
【答】硬派といふのは、喧嘩とかゆすりとかたかりとかをする連中を言ふのです。軟派とは、ゆすり、たかり位はするでせうが、それよりも女の人に近づき、何とかしようと思つている連中のことをいふのです。

【問】独逸のナチスとは何のことですか
【答】国家社会主義ドイツの労働党。現ドイツ首相アドルフ・ヒツトラーが原始綱領を宣言して、プロシヤ人を指導者として大ドイツの統一国家を作らねばならないとして、政権の獲得に全力を集め、とうとうナチス党の党首としてヒツトラーが首相になりました。共産党の絶滅とか、ユダヤ人の追放とか、婦人労働党の禁止とか、ある種の文芸出版物を焼くとか、ヴエルサイユ条約の破棄とか、軍縮会議や国際連盟からの脱退であるとか、ナチスの政策はすべて強気一点張りです。

【問】与太者といふのは何のことですか
【答】不良少年のことです。ヨタモノと発音せずにヨタモンと云ひます。ごろつきもヨタモンですけれど、ごろつきといふ名をつける程でもない不良を云ふのです。

【問】爆弾の種類とその特長及び性能目的を教へて下さい。
【答】爆弾とは通常飛行機から投下するものをいふので、所謂爆弾三勇士が用ひた様な地上で用ひるものは別に之を破壊筒と名づけます。投下爆弾には一般に榴弾、地雷弾等があり・・・。

【問】蓄音機の取扱ひに就いて注意すべきことは何ですか
【答】ぜんまいを八分目位迄に巻いて停止器を静かに開き、ターンテーブルの回転が規定通りになつた時に静かに針先をレコードの溝へあてがひます。この時急に指先などでターンテーブルを回しますと、ぜんまい其他のモーターを傷つけます。自分の蓄音機のぜんまいの能力は充分に承知しているいるべきで、中途で回転が遅くなつたからといってぜんまいを回しますと、ほどける力でターンテーブルをまわしてるぜんまいに逆の運動を与えることになりますから、モーターも痛めますし、急に回転が変わるので音もきたなくなります・・・。

【問】キヤバレーとはどういふところですか
【答】日本ではまだ本当の大規模なキヤバレーは許されませんが、パリーに置いては中々大入繁盛を極めています。手っ取り早くいえば、酒場、カフェー、料理店などで、飲食しながら、舞台で演じるレビューが見られるといふ式のもの。しかも幕間には、そのレビューの踊り子が、舞台から客席に下りてきて、お酌をしたり、退屈しのぎに話の相手を勤める実にのんきな設備で、客の求めに応じて、ダンスもするといつた具合で、女優と芸者とダンサーとを兼ねたものです。大阪にはこれに類するものがありますが、パリーのそれとは比較になりません。

こういった面白い古本、古書、買取いたします。

倉庫・事務所見学ツアー

水曜日, 7月 20th, 2011 | Permalink


昨日は、名古屋組合の市場を利用している若手の方達に呼びかけ、倉庫・事務所見学ツアーを実施しました。
あいにく天気は雨。というか台風。
予定変更するのも大変ということで、そのまま実施としました。

市場終了後の15時、名古屋市中区にある古書会館をクルマ4台に分かれて乗って出発。
参加者は総勢26人。
名古屋組合14人、西三河などその他の組合の方12人。
車中でコミュニケーションを取ってもらうのもこの企画の狙いのひとつ。
もちろん一番の目的は、この業界の商売をはじめて間もない方たちが、将来目指すべきスタイルを見つけてもらうきっかけになればということ。

15時35分頃、名古屋市緑区にあるエーブック事務所に到着。
事務所といっても賃貸の一軒家の自宅です。
要するに我が家にお客さんを25人連れてきたという状態。
仕事部屋にしているのは8畳の部屋とそれに連なる3畳半ほどの広間のスペース。
現在は仕事スペースはこれだけしかなく、AmazonのFBAは利用しているものの、在庫もこのスペースにあるだけということに、皆さん、狙い通り驚いて頂けました。
日頃、市場で落札している量を見たら、余計にそう感じてもらえたみたいです。
スタッフも荷あげの時に手伝ってもらっているだけで、あとは夫婦でやっているだけ。
倉庫を持ち、人を雇ってやっている人には逆に刺激だったみたいです。

15時55分頃 エーブック事務所出発。
16時10分頃 山十緑古紙センターさま到着。
古本業界としては非常に近い位置にある古紙のリサイクルセンターを社会見学させてもらいました。
近い存在ではありますが、実際、センターを見学させてもらうのははじめてという方ばかりで、想像とは違う大きな単位のことが行われていることに皆、驚愕。
社長、所長お二人が直々にお話を頂き、わかりやすく、かつユーモアも交えた話を頂け、感謝です。
一日30トン~100トンの古紙が入荷し、出て行くのだとか。
単位はトンが基準。
中国の相場、日本の品質などの話。また震災後、思わぬ風評被害もあったことをお聞きしました。
直接私たちの商売に結びつけることは難しいもしれませんが、知っていて損はない。むしろ、古本屋をやっている以上、知っておくべき知識という気がしました。
帰りに、センターの方に、こういう機会をもうけてもらい、みんな、刺激をもらって、喜んでいます、ありがとうございます、と言われ、こちらの興味の為だけに時間を割いて頂きと思っていただけに、恐縮で感激でした。

16時45分頃 山十緑センターさま出発。
17時5分頃 大府市にあるネットオフさまイーブックオフ第一商品センター到着。
言わずと知れたネット古書店の最大手の倉庫です。
IMAG0092.jpg
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ネットオフさんのホームページより画像拝借。

約2000坪の敷地に建つ倉庫はあまりに巨大。端から端まで歩くだけで疲れてしまうほどです。
今回、若い方に考えて欲しかったひとつは、この方向性を目指せますか?ということ。
目指せるというならそれはそれで素敵。
できないと思うのならば、独自のこと、自分しかできない何かをさがした方がいいですもんね。
二つのグループに分かれて、棚を見ながら、入庫の様子や、発送の様子を丁寧に説明して頂きました。

17時40分頃、説明が終えたグループから、クルマに乗り込み発車。
18時過ぎ、名古屋市中区に戻り、大学堂書店さま到着。
ネットオフさまの時と同様、二つのグループに分かれて見学をさせてもらいました。
名古屋の中でも老舗中の老舗ですが、現在、日本の古本屋など、ネットにもチカラを入れられています。
今回、店舗裏にある倉庫にも通して頂き、実際の在庫を見せてもらいました。
資料性の高い大形本、郷土史などが多数並んでいる様子は流石な上、Amazonマーケットプレイスとはまた違った独自に開発、考えられた管理方法に参考にすべき点が多数、皆さんあったようです。
判型を重要視されて管理をされているのは私としても驚きでした。
ウチに皆さんが来られた時、どなたかに判型が違うのが色々とあるけれど、どうしてるのか?ということを聞かれ、「すいません、気になったことないんですけど」と答えのですが、こういった管理方法があるので、聞かれたわけなんですね。

18時30分~18時50分頃 古書会館帰着。
 ツアーのみの参加者はここで解散。

この後、近くにあるビアガーデン浩養園に17名が移動。ビールで今日のツアーの成功を乾杯しました。
二次会にも9名が参加。盛り上がりました。

見学を快く受け入れてくれた皆様に感謝。幹事を一緒にやってくれた人たちに感謝です。
参加された方全員が半歩でも前に進める後押しになれたなら嬉しいです。

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