Posts Tagged パンク

Placebo

月曜日, 6月 10th, 2013 | Permalink


イギリスのPlacebo(プラシーボ)というバンドが新曲『Loud Like Love』を発表したようです。
この曲は、9/16に発売される4年ぶりのニューアルバム『Loud Like Love』に収録される予定です。

僕がこのプラシーボと出会ったのは確か高校二年の頃だったと思います。
グラムロックをモチーフとした『Velvet Goldmine』という映画で出演しており、誰もが一度は耳にしたことはあるでしょう(20世紀少年でもお馴染み)T.REXの『20th Century Boy』をその映画で演奏しており、それがすごくかっこよくて強烈に印象に残っており、調べてみたところイギリスのプラシーボという若手バンドということを知り、CDを買いました。

Placebo

プラシーボ(Placebo)は、イギリスのバンドである。1994年にロンドンで結成。
ブリットポップ期のデビューながら、ブリットポップとは完全に趣を異にするグラムロックやゴシック・ロック色の強い音楽性は、当時のシーンにおいて異彩を放っていた。その後は徐々にニューウェイヴ色を強めつつ、2012年現在も活動を行っている。
フロントマンのブライアン・モルコは、アイシャドウに口紅といった女性的なヴィジュアル・メイクを施すことでも知られる。
 (wikipediaより)

とにかくボーカルのブライアン・モルコが名前からしてもうかっこよくて痺れました。
その時は特にグラムロック的なイメージが先行していたので、彼らの音楽性であるオルタナティブロックやグランジなどはあまり理解できていませんでした。
特徴的なノイジーなギターサウンドだったり、半音階で割るようなコード進行などは二の次で、ボーカルばかり聞いていました。
そのボーカルというのがいかにもグラムロックな、か細い宇宙的なヘリウム声で、また英語の発音も、何だか舌を巻いたような丸めたような、日本人が過剰に発音良く言ったような英語でそれもかっこよく感じられました。
調べてみると、ブライアン・モルコは、フランスとイタリアにルーツを持つアメリカ人の父親とスコットランド人の母親のもとにベルギーで生まれ、幼少時をスコットランド、リベリア、レバノン、ルクセンブルクで過ごした・・・とあることから純粋なイギリス人ではないようで、その言葉の発音も納得させられました。

そして時は経ち、自分自身いろいろな音楽を聞き、自分の中では歌モノであったプラシーボを改めて聞くと、昔聞いた時より断然かっこよく感じられたのが驚きました。
アメリカのNYを拠点に活動するオルタナパンクバンド『Sonic Youth』の混沌さを薄め、爽やかさを増し増しにしたような音楽は、聞けば聞くほど気持ちよく、ヘヴィだけどそんなに疲れない。しかも来るところでちゃんと来てくれる爆発力的なパワーもある。
そして、極めつけはあのボーカル。
ある種、僕が好きな分野の音楽たちを丁度良くブレンドし、灰汁を抜いて聞かせてくれるような、そんなバンドであるのです。
近頃の日本のギターロック系のバンドや、アメリカのエモ系ティーンにも影響を与えているのではないでしょうか。
今、改めて動画を見ると彼らは、本当に直球のゲイにしか見えないのですが(特にベース)、そんなこととは知らずにハマり、友人に薦めていたとは、今考えると少し勘違いされていそうな気がして恥ずかしいですが、単純に音楽がかっこよいので良かったことにしましょう。

Yeah Yeah Yeahs

月曜日, 4月 22nd, 2013 | Permalink


エーブックスタッフの水野です。

私事ですが、今週タイに行ってきます。
初の海外旅行ですので、ちょっと緊張しております。
 
先日、4/15にアメリカのYeah Yeah Yeahsというバンドの四枚目となるアルバム『Mosquito』が発売されました。
ヤー・ヤー・ヤーズ(Yeah Yeah Yeahs)は、2000年に結成されたアメリカ合衆国ニューヨーク市出身の3人組オルタナティヴ・ロックバンド。
バンド名は「yeah, yeah, yeah (そう、そう、そうだよね)」という、NYの街で交わされている適当な相槌に由来する。(wikipediaより)
 

このヤーヤーヤーズは元々、ボーカルのカレン・Oが、“汚れていてつまらないパンクな芸術学生風なバンド” を組もうと思い立ち結成されたバンドです。
それから程なくして、ホワイト・ストライプスやザ・ストロークスやソニック・ユースなどの前座を務め、一気にその名を知らしめました。

ヤーヤーヤーズは初期の『Fever To Tell』は、荒々しいガレージパンク風でいて、混沌としたオルタナティブなサウンドでいて、そしてボーカルのカレン・Oの奇抜なファッションからパンクのイメージが強かったのですが、セカンドフルアルバム『Show Your Bones』は打って変わって、アコースティック色の強いアート志向なサウンドへと変化していきました。

そして、サードフルアルバム『It’s Blitz!』ではさらに変化し、電子音をフューチャーしたダンスミュージックバンドへと変貌してゆきました。

これだけ音楽性が変化し、幅を広げた彼らですが、やはりヤーヤーヤーズのイメージはカレンOの大胆なライブパフォーマンスでしょう。
その天真爛漫な感じがまさに可憐王って感じで、なんというかセクシーな雰囲気も出したりするのですが、良くも悪くもエロくならないというか、天真爛漫な感じのほうが勝っているのです。僕は彼女のことをカワイイと思うのですが、いまいち賛同してくれたことがありません・・・
それと、ヤーヤーヤーズとは別に、彼女は映画音楽を作っていたりもします。
有名なものですと、『かいじゅうたちのいるところ』という彼女の元彼であるスパイク・ジョーンズ監督のサウンドトラックを手がけております。
最近ですと、デヴィッド・フィンチャー監督の『ドラゴンタトゥーの女』というサスペンス映画の主題歌を歌っています。レッド・ツェッペリンの『移民の歌』という誰でも一度は聞いたことのある曲をナインインチネイルズのトレント・レズナーと連名でカヴァーしているのですが、これがめちゃくちゃかっこいいのです。映画の雰囲気にも合っていて良かったです。
 
さて、話をヤーヤーヤーズに戻しますが、僕がヤーヤーヤーズを好きな理由は、カレンOのボーカルやパフォーマンスだったり、その硬質でソリッドなサウンドはもちろんですが、何より曲が良いのです。
オルタナティブバンドの中では、そういったサウンドやパフォーマンスなどで先行していて曲は二の次といったバンドもいたりするのですが、ヤーヤーヤーズは曲が良いのです。
それはセカンドのショウ・ユア・ボーンズを聞いた時、一番よく分かりました。
僕にとってツボなのかもしれないですが、あのA→C→G→Dコードのような昔のディスコみたいな感じがすごく好きなのです。なんというかこのコード進行は演歌でもよく使われているような気がします。その力強く立ち向かっている感じが、ロッキーのテーマ(ちょっと違うか・・・)のような感じが僕はとても好きなのです。
 

 
この手の曲は四枚目となる新作『Mosquito』でも健在です。表題曲のMosquitoがまさに僕が思うヤーヤーヤーズの好きな部分なのです。
ノイジーなギター、四つ打ちのダンスビート、鬼気迫るボーカル・・・最高です。

今までのサウンドをすべて凝縮したようなアルバムが今回のMosquitoだと思いました。
また、そう思う反面、新しい顔ものぞかせているところがまた良かったです。
 

ドレスコーズ@名古屋CLUB QUATTRO

月曜日, 3月 11th, 2013 | Permalink


エーブックスタッフの水野です。

先日、以前ブログで紹介しましたバンド、ドレスコーズのライブを見てきました。
栄のクラブクアトロという名古屋では大きい方のライブハウスだったのですが、会場は満員でした。
お客さんの年齢層は毛皮のマリーズの頃より高めのように感じられたのですが、気になったのは圧倒的に女の子の数が少ないということです。毛皮のマリーズの頃は半分くらいが女の子で、女子高生も結構いた気がしたのですが、女子高生の姿はほとんど無かったです。
その代わりにおじさんもちらほら。
それほどドレスコーズは渋い印象だったようです。
 
開演時刻を過ぎたところで、ベルベット・アンダーグラウンドの『オール・トゥモローズ・パーティーズ』がSEで流れ出す。

なるほど、たしかにドレスコーズにはこういう雰囲気がある。
毛皮のマリーズの頃はエディット・ピアフの『愛の讃歌』でピッタリだったが、ドレスコーズには『オール・トゥモローズ・パーティーズ』がピッタリでした。
しかし、開演前のBGMが、昔はガレージパンクだったり、ビートルズだったりと、60年代のイメージが強かったのですが、今はスミスとかブロンディとかそういった80年代の雰囲気で、明らかに昔とは違う雰囲気でそれも良かったです。
 
そして、ボーカル以外のメンバーが登場し、ギターのフィードバックが響き渡り、激しいノイズから始まる。そしてボーカルが登場する。暗いマフラーで鼻と口を覆い隠し、首周りが伸びに伸びたボロボロのTシャツを着た、ガリガリの大男は、例えるなら海賊でした。
しかし、大手メジャーの日本コロムビア所属のバンドとはとても思えない。
毛皮のマリーズの頃はピョンピョンはねていたお客さんも結構大人しく聞いている。
MCも、マリーズ時代は「僕らが未来を切り開くんだ!」といったポジティブな感じだったですが、少しナメ腐ったような態度でクールになっていました。

そしてアルバムの曲だけではなく、新曲も披露。新曲やります、と言ってまたマリーズみたいな軽快なロックンロールをやられたらどうしようと思ったが、なんだかストーンズのマザーズ・リトル・ヘルパーを髣髴とさせる陰鬱な曲で、最高でした。この新曲が一番かっこいいんじゃないかと思ったくらいに良かった。

他にも計三曲くらい新曲をやっていたと思います。
しかし、トラッシュやロリータなどの比較的アップテンポなシングル曲の時にだけ、人差し指を天に上げてノリノリになるお客さんはもう少し踊り方を覚えてほしい。
 
とにかくマリーズとは全く別物のライブを見ることが出来てよかったです。
武道館出るようなバンドを解散させて、新しく組んだだけあるような気がしました。
あのポップさはなんだったんだろう、それはまるで悪魔の宴でした。
初期衝動を抜けて、明らかにネガティブな音楽になったのですが、なんともいえない清々しさがあるのです。
 
しかし、どうなんでしょう、ドレスコーズ。恐らく毛皮のマリーズファンは離れてゆくばかりだと思うのですが、新しいファンも増えていってほしいです。
そして、毛皮のマリーズを下手なロックンロールバンドだと、食わず嫌いしている人にこそドレスコーズを聞いてほしいと思いました。
真新しい音楽をやっているようだが、実は全然そんなことなく(勿論良い意味で)古臭い音楽をやっているバンドはそういないと思います。
とにかく良かったですドレスコーズ。
僕は毛皮のマリーズより断然ドレスコーズの方が好きです。
 

イギー・ポップ

月曜日, 2月 25th, 2013 | Permalink


エーブックスタッフの水野です。

僕の好きなミュージシャンの中で、おそらく五本の指に入るであろう人物、イギー・ポップの話をしようと思います。
 

 
イギーポップとは元々ストゥージズというバンドでボーカルをやっていたボーカリスト。
ストゥージズは、バッキバキの荒々しいギターにイギーの暴力的に湿ったボーカルが絡みつく、所謂パンクの先駆けといわれたバンドです。
イギーはライブ中にステージ上で嘔吐したり、ナイフで己の体を切り刻んだり、裸でガラス破片の上を転げ回って救急車で搬送されたり、とにかくパフォーマンスが凄まじいのです。

そこばかりが注目されがちな彼ですが、彼のすごいのは声。奇声といわれれば勿論そうなのですが、決して奇人を演じて発しているのではなくて、なんというか、ホラー映画で殺人鬼に出くわしてしまった瞬間の悲鳴のようなのです。
どういう状況でレコーディングしているんだ?というか、ライブでそういう悲鳴を上げるのは分かるけど、レコーディングでもそれを入れるか?と思ってしまいますが、そこが彼の良いところなのだと思うのです。
CDの再生ボタンを押して、曲が始まり、イギーのボーカルが入った瞬間、「ウワッ、イギーだ!」となる。・・・当たり前ですが、もうそれはイギーでしかないのです。
それはイギーでしか体感できないのです。
ストゥージズはそういうバンドです。イギー的にどう思っているのか分からないですが、僕の中でイギーポップはストゥージズなのです。
 
それと彼の素晴らしいのはルックス。
カッコいい顔なんですが、カッコよく見えないのが良いのです。カッコいいというか、イギーだなという感じなんです。
マッチョで、ロックバンドのボーカルであれほど肉体的なアピールをした人ってイギーが最初なんではないでしょうか。
 

 
彼のやっていたストゥージズは、三枚のアルバムを出し、やがてメンバーの薬物中毒などにより1974年に解散休止しました。
彼自身抜け殻のようになっていたその時に、彼に手を差し伸べたのが、当時スターへの階段を上りつつあったデヴィッド・ボウイなのでした。
デヴィッド・ボウイはイギーのその類稀な表現力に心を打たれた人間の一人だったのです。
1977年、デヴィッド・ボウイのプロデュースによりソロ活動を始めたのです。
 
時は流れ、2003年に29年ぶりにストゥージズは再結成されました。
しかし、2009年、ギタリストのロン・アシュトンが心筋梗塞の為、亡くなりました。
彼がいなくなった今も、ストゥージズは続いている様子です。
 
それで、何で今回イギーについて書いているかと言うと、イギー・ポップが先日、英国の新聞『Independent』のインタビューにて、デヴィッド・ボウイについて興味深いことを言っていたのです。
  
「彼はおそらくこの10年でいろんなことをしてきたに違いない。でも、それは俺らの知ったことじゃない。公の場では何もしなかった。俺は、それって素晴らしいと思う。敬服するよ。俺もそういう方向へ向かおうとしているんだ。君ら(ジャーナリスト)と話すのはウンザリだ。嫌な意味で言っているわけじゃないけど」
 
デヴィッドボウイはおそらく役者肌で、彼の中の1を100にするというと分かりにくいかもしれませんが、彼自身が持つパワーを色んな形で発表するというタイプなのです。
しかし、イギーはおそらくその逆、彼の中の100を1にする、彼自身が全力で出来ることを一つだけするというタイプなのです。
そう考えたら、イギーは多分止まってしまうのは、イギー・ポップをやめるということを意味してしまう気がします。
しかし、僕がイギーポップの好きなところの一つとして、一度止まってまた歩き出したら、止まる前に戻っている、ところなのです。
何か自分で書いていてもよく分からなくなってきましたが、イギーはイギーでしかないということです。
そんな彼のバンド、ストゥージズは、4月にニューアルバムを発売する予定です。
それとは別に、ジョニー・デップとパイレーツ・オブ・カリビアンの監督ゴア・ヴァービンスキーが発案した、“海賊”をテーマにしたコンピレーション・アルバム『Son Of Rogue’s Gallery: Pirate Ballads, Sea Songs And Chanteys』に参加しており、これは2/19に発売されたようです。
このアルバムにはイギーの他に、ジョニー・デップ、トム・ウェイツ、キース・リチャーズ、フランク・ザッパ、トッド・ラングレン、マイケル・スタイプ、マリアンヌ・フェイスフル、パティ・スミス、ニック・ケイヴらが参加していて、伝統的な“海賊”の曲をカバーしているようです。
メンツがヤバイです。
 

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