エーブックスタッフの三宅です。
今回は、山名文夫の「喫茶店広告図案集(1930年 誠文社発行)」についてご紹介したいと思います。
山名文夫氏によって描かれた図案が美しく配された「喫茶店広告図案集」は、プロ向けの広告デザイン誌『広告界』編集の「営業別広告図案選集(12集)」の内の一冊。戦前昭和のモダニズムを体現したような、これらの広告図案選集の中でも「喫茶店広告図案集」は特に人気の高い図案集となっています。
表紙に書かれた題名も、正しくは「カフヱ・バア・喫茶店廣告圖案集」
この文字を目にするだけで古き良き昭和の匂いを感じることができる、なんて方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここで、この大変魅力的な図案集を作成した作者について少し触れてみましょう。
山名文夫(やまな あやお)氏は、日本におけるグラフィックデザインの先駆者として知られ、大正から昭和にかけて、モダンなアール・デコスタイルの意匠や図案を数多く生み出したグラフィックデザイナーです。
一般的に「山名文夫」の名前を耳にする機会は少なくなりつつありますが、資生堂のキーデザインや新潮文庫の葡萄マーク、紀ノ国屋のロゴなど、山名氏の手による美しい意匠やグラフィックは、日本人であれば必ず目にしたことがあるはずです。
日本人の心に残る多くの意匠やキーデザインを生み出した山名氏が、喫茶店広告のために描いた「喫茶店広告図案集」
出会う機会があれば、是非、その手で開いてみて下さいね。
エーブックでは「喫茶店広告図案集」を積極的に買取しています。
大切に買い取らせていただきますのでご相談ください。