エーブックスタッフの水野です。
先日、ガッチャマンが実写映画化するというニュースを聞いて驚きました。
Youtubeにあった特報や監督のインタビューなどを見るとどうやら、モチーフはガッチャマンのようですが、アニメのガッチャマンとは別物のようで、近未来を舞台としたダークヒーローモノのようです。
今回の映画のガッチャマンたちのスーツは、「”飛ぶ”というアクションにつじつまが合うものにするため、動力源なども加味しつつ近未来的なデザインを作り上げた」 という解説から、クリストファー・ノーラン監督が描いたシリアスでバイオレンスなバットマン『ダークナイト』シリーズの影響が伺えました。
ノーラン版では劇中で、それまで触れられることのなかった「マントで飛ぶ」というはっきり言って意味が分からないことに対し、ちゃんとそれらしい説明がされていたのです。
バットマンのマントは、形状記憶生地の布であり、そのマントに指先から微量の電流を流すことによってマントが硬化し、その電流の出具合によってマントの硬度が変わるという説明があり、マントで”飛ぶ”というアクションに説得力を持たせています。
そもそもバットマンは原作からダークヒーローであり、実写映画だけでも、奇抜なゴシックテイストのティム・バートン版2作、ファミリー向けのコミックヒーローを描いたジョエル・シュマッカー版2作を経ていたので、既にバットマンというダークヒーローの様々な描き方が許されていたのだと思います。
それでいて、一番みんながバットマンに求める、孤独で危険なダークヒーローという姿で描いてくれたので、バットマンシリーズの中では一番の評価を得ているのだと思います。
そういった意味では、今回のガッチャマンはおそらくみんなが求めているガッチャマンとはかなり違いますし、今回の映画ではガッチャマンのモチーフである『鳥』のデザインも撤廃されているようで、なかなか風当たりが強そうですが、リアルタイムで見ていない僕のような世代ですと、一体どんなガッチャマンを見せてくれるのか期待もしてしまいます。
僕は特にガッチャマンのファンというワケではないのですが、幼い頃、ガッチャマンの絵を見た瞬間にビビッと来るものがありました。
それは大人になった今でも、まさに「カッコいい」とはこのことであり、まさに「ヒーロー」とはこのことなのだと思うのです。
あの凛々しくバタくさいハンサムが、現代の日本人に忘れられたヒーロー然とした顔なのだと僕は思うのです。いかにも正義!って感じだし、いかにもヒーロー!って感じだし、いかにも主人公!って感じなのが最高なのです。
カッコいい顔とは何?と聞かれたら、僕はガッチャマンの大鷲の健を思い浮かべます。
あと、ヘルメットの造形もむちゃくちゃかっこいいと思います。何たってヘルメットのサンバイザーの先が尖っていますから、いかにも強そうですし、速そうです。
そして、五人のそれぞれ違う個性が光っているのもすごく良いんです。
コンドルのジョーの渋いことこの上ない、まさに男な感じで、ちょっとニヒルな感じとか、健と対比させてあって、彼らのイメージカラーどおり、明暗があり、ストーンズのミックとキースのような印象も与えてくれます。
今回の映画では、健は言ってもそんなにイメージとかけ離れていない松坂桃季が演じるのですが、ジョーは僕のイメージでは、長瀬智也とか顔が似ているんじゃないかと思ったのですが、そんなイメージとは180度違う綾野剛だと聞き、驚きました。
ベルクカッツェが一体誰なのか気になるところ。
一体どんなガッチャマンに仕上がるのか楽しみです。