月曜日, 9月 2nd, 2013 | Permalink
エーブックスタッフの水野です。
先日、8/29に発売されたプレイステーション3用ソフト『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』を買ってきました。
僕がジョジョを読み始めたのはおそらく小学校中学年から高学年の頃でしょうか。
当時は当然周りで読んでいる人はいなかったです。
漫画といえば連載終了してしばらく経つのにドラゴンボールは不動の人気を誇っており、世間的にはワンピースの人気が出てきて、僕の周りではHUNTER×HUNTERとNARUTOがすごく人気でした。
やはり自分の好きなものは友達と共有したく、友達に薦めるのですが独特の”濃い”絵のタッチからまず受け付けてもらえませんでした。
実際、その当時はすでに一部のマニア人気を確立していたようですが、僕の中では誰も知らない漫画でした。
そんな誰も知らない漫画が、こうして個展が開かれたり、アニメ化だったり、今回のゲーム化だったりされて嬉しい限りです。
しかも発売前の受注本数が50万本を突破していたらしく驚きです。
ジョジョは過去にもゲーム化はされてきておりますが、これほど話題になることもなく、あくまでジョジョファンのためのゲームでした。
今回はどうかといわれると、今回こそがまさにジョジョファンのための”ジョジョゲー”だと思いました。
そしてオールスターバトルということで、歴代の主人公やボスらの主要キャラクターたちが登場します。
ジョジョの特徴の一つとして個性的な台詞回しがあります。
なんといいますか、日常会話では到底使われないような言い回しなのです。
漫画的といえば漫画的なのですが、それよりは映画の翻訳調といいますかなんとも芝居がかっている感じがするのです。
その特徴的な台詞を声で聞けるというのがまず嬉しいです。
良かったと思った声をざっと上げますと、
第二部からジョセフ、ワムウ、カーズ。
喋っただけでそいつがどんなヤツか分かるという点でジョセフの声はピッタリだと思いました。ただ軽いだけじゃなくちゃんと重みもあるジョセフにピッタリ。
ワムウを演じるのはあのスティーブンセガールや平成版ブラックジャック、ムーミンパパ、メタルギアソリッドのスネークを演じる大塚明夫。ワムウは常に戦いに飢えており強者を求め、自分が認めたものなら例えてきでも敬意を表するという敵ながら天晴れというキャラクターなのですが、この上ないハマリ具合。文句なしの演技でした。
カーズはそのワムウの仲間であり敵のリーダーなのですが、彼はワムウとは正反対で「最終的に勝てば良かろうなのだァッ!」という台詞から読み取れるように例え卑怯でも勝つ為なら手段を選ばないという誰から見ても悪いヤツ。冷酷非道なカーズにピッタリでした。
第三部からはポルナレフとホルホースとDIO。
ポルナレフはおチャラけた三枚目キャラだけどどこか哀愁と渋さを持っている感じがよく現れていて良かった。
ホルホースはふらふら生きている女たらしの伊達男。本当はあまり強くない永遠の二番手。自分のボスをあわよくば殺そうとも思ったがビビッてやめるという敵だけどどこか憎めないキャラクターに良くあっていた。
DIOはジョジョの主人公ジョースターファミリー因縁の敵。傲慢で卑怯で冷酷で非道。
悪魔的な美貌の持ち主で悪のカリスマ。悪の化身とも言うべきDIOにピッタリだった。
第四部から仗助、吉良。
仗助は優しさと根性を兼ね備えた不良なのだがすごく合っていた。まさにこんな声を想像しながら読んでいた。仗助は個人的に一番好きな主人公でもあるのですごく嬉しかったです。
吉良は、女性の手を常に持ち歩いていたいという変態的な性癖を持つ殺人鬼。
ねちっこい声が上手く変態的な殺人鬼に非常にあっていてよかった。
第六部から徐倫。
おそらくこのゲームで一番良かったのは徐倫。ジョリーンがやば過ぎでした。
とてつもなくタフな女。勢いもパワーもありセクシーもあるし、ちゃんと刑務所で食べるパンにゴキブリ這っていても生きる為と、かぶりつくようなガッツもありました。
「オラオラ」などの拳をラッシュする際の掛け声の中ではまずずば抜けて素晴らしかったと思います。
第七部からジョニィ、ジャイロ。
ジョニィは、意志は弱いけど何かを欲した時、その目は人を殺す目になる・・・という何とも悪役のような主人公なのだけど、それがよく現れていた。
ジョニィはジョジョの主人公の中で初めて、”心の弱い人間”であり、他のジョジョはピンチになってもきっと何か閃いたりして状況を打破してくれるだろうという希望があるのですが、ジョニィはまるでそれが無い。ピンチになると本当に絶望感があるのです。
そういった意味でもパンチのラッシュ時に声が裏返ってしまいそうなあの声は非常に良かった。
ジャイロはジョニィの師匠でありたった一人の親友。ジョニィは自分の兄を自分のせいで亡くしておりおそらくジャイロに兄の姿を重ね合わせていたのだろうが、そんな兄貴感が出ていて良かった。
この声優については詳しく知らないのですが、何というか笑いそうになりながら喋る感じが、ジャイロってこういう風に喋りそうだな~って思わせてくれて良かった。
・・・と、上げだしたらどんどん名前が出てきたので基本的に配役は良かったんだと思います。
DLC(ダウンロードコンテンツ)が配信され、キャラクターは増えてゆく様子なのでこれからも楽しみです。
ゲーム的には格闘ゲームファンからは酷評されているのは否めませんが、ジョジョファンにとっては満足のゆく内容なのではないでしょうか。
攻撃のモーションは勿論、動き一つ一つ漫画の中から全て引用されており、その再現度には頭が下がるほどだと思います。
独特な画風により、アニメでもアレンジが加えられ簡略化されていますが、このゲームでは漫画そのままの画風(?)で、そこにも満足です。
またそれぞれのキャラクターに好みの台詞やポーズを設定できるのもファンにとっては嬉しいのではないでしょうか。
デヴィッドボウイは『レッツダンス』や『戦場のメリークリスマス』で日本でも大ブレイクする以前は、“メジャーなカルト”アーティストといわれていたらしいですが、漫画界の“メジャーなカルト”はまさにジョジョなのではないでしょうか。
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月曜日, 8月 12th, 2013 | Permalink
エーブックスタッフの水野です。
『ジョジョの奇妙な冒険』の作者である荒木飛呂彦の著書である、
『荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟』という本を読みました。

普段僕はあまり小説やエッセイなどの活字本を読まないので、一冊読みきるのはかなり久々でした。
漫画の連載を抱えている彼ですが一体いつの間に書いたのかよく分かりませんが、この本では主にサスペンス映画についての評論が書いてあります。
彼の漫画であるジョジョには、洋楽アーティスト同様、洋画からも様々なオマージュが登場します。
あるシーンではスティーブン・スピルバーグ監督の初期の作品『激突!』がそのままバトルシーンとして描かれていたり、ホラー映画『チャイルド・プレイ』のチャッキーのような呪いの人形の敵や、主人公が敵の攻撃でクリストファー・ノーラン監督の『メメント』と同じような状況に陥ったり、よくパクリとか言われたりしていますが、この本を読むと、
その作品たちに対しい彼がいかに敬意を持っているかというのが熱いほどに伝わってきます。
現在彼は『ジョジョリオン』を執筆中ですが、前シリーズの『STEEL BALL RUN』では特に映画的な描写や表現が多く、個人的には大好きなジョジョシリーズの一つです。
この本の中に「名作の条件とは『男が泣けること』」 という言葉があるのですが、
僕はそのことに対しすごく共感を得ました。
僕は、映画でも何でも“グッとくるツボ”があり、それを上手く言葉で表現できなかったのですが、それがまさに「男が泣けること」だったので、読んでいてとても面白かったです。
なんというか女性には分からないといったら御幣があるかもしれないですが、
たとえば、何かの選択を迫られたとき、男は損得の関係なしに(むしろ損なのかもしれないが)、あえて困難な道を突き進むことがある・・・僕はこれが男が泣ける瞬間だと思いました。
なんというのでしょうか、「いや~絶対そっち行っちゃヤバイよ、こっち行けばとりあえず助かるのに、うわ~・・・」みたいな展開があったとします。
そこで男は、あえて行くのです。
その選択をしてしまえば、自分が酷い目にあったり、死んでしまったり、また何かを失ったり、するかもしれない。
しかし、男が、男の中で完璧に”納得できる答え”を得るためには、すべてを覚悟し行かなくてはいけない・・・というのがグッとくるのです。女の人だとおそらく「え?なんで行くの?絶対やばいのに?」と理解を示してくれなかったりしそうですが、男はこの選択に涙を流し、賛同するのです。
「それでこそ男だ」と。たとえ死んでしまったとしても見ているこっちは勝利にも似た感動を覚えるのです。
ほとんどこの本で書かれていることの受け売りみたいな文になってしまいましたが、
本当に「そうそう、こういうことなんだよ~!」と鳥肌立たせながら読みました。
この本を読んでいて、驚いたのは彼が意外と文章を書くのが上手い、ということ。
前著である『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』も勿論面白かったのですが、今回の方がより作品に対する熱意が伝わってきて、おかげで見てみたい映画がむちゃくちゃ増えてしまいました。
何か映画みたいけど、なんか面白い映画ないかな~と思っている人がいましたら、
是非読んでみたらいいかもしれません。
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月曜日, 12月 24th, 2012 | Permalink
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