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96時間 TAKEN

月曜日, 10月 28th, 2013 | Permalink


リュック・ベッソン、ロバート・マーク・ケイメン脚本、
ピエール・モレル監督のフランス映画『96時間(原題:Taken)』
その続編であるオリヴィエ・メガトン監督の『96時間/リベンジ(原題:Taken2)』を見ました。

いきなりですが、この映画、僕の中ではまれに見る大ヒットでした。

以下、第一作目である『96時間』のあらすじです。

リーアム・ニーソン演じる元CIAの秘密工作員であったブライアンは、
ほとんど家に帰れないほど多忙な上、仕事の内容を一切口外できないことから、
妻と娘と疎遠になっていった。
娘や妻との時間を大切にしたい一心で仕事を退いたブライアンだが、
それも叶わず、妻と娘はブライアンの元から去ってしまった。
そんな不器用な男ブライアンの唯一の楽しみは、
離婚し現在は裕福な再婚相手と共に暮らす妻レノーア(ファムケ・ヤンセン)と
17歳の実娘キム(マギー・グレイス)と会うことだった。

そんなある日キムは友達のアマンダ(ケイティ・キャシディ)と2人だけで、
パリ旅行に行きたいと実父のブライアンの元に許可書へのサインを求めてくる。
最初は「ティーンエイジャーの女の子2人だけで、パリ旅行なんて危険だ」と
サインを拒んだブライアンだったが、定時連絡を入れる事を条件に許す。
しかし、恐れていたことが現実となり、パリに着いた2人は直後に誘拐されてしまう。

僕は一度だけですが、海外旅行に行ったことがあります。
用心はしていたのですが、今思い返してみるとボッたくられたり、
騙されそうになったりしました。
しかし、その反面、本当に親切心で声をかけてくれる人もいます。
映画の彼女たちはあまりにも無用心ですが、
実際にこういう悲劇に見舞われる少女たちはいるのでしょう。
聞きなれない言語の見知らぬ土地で、見知らぬ誰かに、見知らぬ場所に連れて行かれるということは本当に怖いことだと思います。
 

さて、この映画の良かったところはそういうリアリティもそうですが、
何より俳優リーアム・ニーソンの演技が最高でした。
物語や演出で泣ける映画は星の数ほどあります。
しかし演技に泣けるという映画は意外と少ないんじゃないでしょうか。

冒頭のシーンで、ブライアンは近所にある小さな個人経営の電化製品屋さんに出かけます。
それもすごく嬉しそうに。
ブライアンは娘キムの17歳のバースデイプレゼントの為に、カラオケマシンを買うのです。
キムは小さい頃、歌を歌うのが大好きで将来は歌手になりたいと言っていたのですが、多忙な仕事で家族と疎遠になっていた為、ブライアンのキムの記憶はその”小さい頃”で止まっているのです。
友人である店員が「そんな毎日見に来なくても売れないよ」と笑いながら売るのですが、それほど娘の喜ぶ顔が見たくて見たくて本当に待ち望んでいたという感じが何とも微笑ましいのです。
店員が「ビヨンセの最新曲も入ってるよ」って言うのですが「ビヨンセ?誰だ?・・・冗談だよ」って笑いながら言うのですが、おそらくブライアンは本当にビヨンセが誰だか知らないのでしょう。
このことからもブライアンが仕事一筋だった化石のような男の感じが出ていて切ない。
そして次のシーンでは、一生懸命自分でキレイな包装紙で大切そうにラッピングしているのです。

それで前妻の再婚相手の豪邸に行き、最初に前妻と会います。
あまり長くいられるのが気まずいのか、
挨拶もそこそこに、「じゃあプレゼントは私からキムに渡しておくから・・・」というのですが、
大好きな娘の誕生日会です。当然ブライアンは直接渡したいのです。
そしてキムに会わせてもらいプレゼントを渡します。
その場で包み紙を開けて出てきたのがカラオケマシン。
「夢は歌手だろ?」と聞き、前妻が「それは小さい頃の話よ」とぼやくのですが、
娘は嬉しそうにブライアンにそっと「お母さんには内緒だけど今もよ」と耳打ちするのです。そんな娘の喜ぶ姿にブライアンは満足気です。
そしてブライアンは、キムとのツーショットの写真を一枚撮ります。
そのカメラがインスタントカメラなのです。デジカメでも携帯でもなく、インスタントカメラなのです。そういう時代から取り残された孤独なオッサン感がすごく切ないのです。
そして、遠くからキムを呼ぶ声がします。
馬を連れたキムの現在の父親がいるのです。
そう、その父親からのプレゼントはなんと馬なのです。
キムは「信じられない!」と大喜びし、カラオケマシンはその辺に置き、走っていってしまいます。
その時のブライアンの表情が絶妙なのです。
寂しげではあるのですが、娘と前妻の幸せそうな姿を微笑ましく見つめるようでもあり、なんとも複雑な心境が伝わってくるのです。
そんな複雑な気持ちで彼は早々と一人寂しく帰ります。
その帰りにカメラ屋で一枚だけ撮ったインスタントカメラを現像し、
帰って、毎年キムのバースデイに一枚撮っていたツーショット写真のアルバムに、今年の写真を追加するのです。
その姿が何とも哀愁が漂っていて、しかも情けないようでもあり、切ないのです。

まだ映画が始まって五分ほどなのですがこの時点でもう僕は泣けました。

この冒頭のシーンがあまりにも良すぎたので少々長々と書いてしまったのですが最高なのです。

そしてある日、ブライアンにキムからカフェでランチをしようと連絡が来ます。
向こうから会う約束をしてくることなど、滅多にないものだからブライアンは大喜びです。
いざ約束の時間になるとカフェにキムが来ます。「こっちだよ」と嬉しそうに手を振るブライアンですが、そのキムの後ろには真面目な顔をした前妻が。
キムは友人とフランスへ旅行に行くのですが、おそらくキムは未成年のためか実の父親の承諾が必要なようで、キムと前妻はブライアンの署名を求めに来たのです。
ブライアンは、女の子二人だけで海外旅行なんて危険だと反対します。
いくら説得されても、ブライアンは「じゃあ父さんも行こう。別に一緒に行動するわけじゃない。少し離れたところにいるから」とどうにか妥協点を見つけようとしますが、キムは「どうして分かってくれないの?」と涙ぐみ、怒ってカフェを出て行ってしまいます。
前妻は、あきれた顔で「あの子ももう大人よ、普通に考えてみて?」と言い、署名の紙を置いて帰ってゆきます。
そして冷静になって考え、ブライアンはキムと前妻の住む豪邸へ。
ブライアンは定時連絡を入れる事を条件に許したのです。キムは飛び跳ねて喜び、その姿にブライアンも嬉しそうです。

しかし、悪夢は訪れます。

ここまでは過保護で娘に好かれたい一心のダメ親父なブライアンですが、
ここからは元CIA工作員であるプロフェッショナルな戦う親父に豹変します。
その冷静かつ躊躇しないプロフェッショナルな姿に僕は感動しました。
これはリーアム・ニーソンにしか出来ないな、と思いました。

ここからは文章では魅力が伝えられないと思いますので、
機会があれば是非見てみてください。

続編の『96時間/リベンジ』も良かったです。
前作の雰囲気をちゃんと継承しており、
裏切られることなく正統な続編を見せてくれました。
内容に触れると1のネタバレになりかねないので割愛させていただきます。
 
とにかくこの96時間(Taken)は最高のアクション映画でした。
そして自分の中でリーアム・ニーソンの株が急上昇しました。

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