エーブックスタッフの水野です。
クリント・イーストウッド監督の『許されざる者』が今年日本でリメイクされるそうです。
主演でありクリント・イーストウッドの役に当たる主人公を演じるのは渡辺謙、
その相棒であるモーガン・フリーマンにあたる役を演じるのは柄本明、
ジェームズ・ウールヴェット演じる賞金首を狙う若者の役を柳楽優弥、
ジーン・ハックマン演じる街の支配者である保安官の役を佐藤浩市が演じます。
が演じます。
監督は『悪人』や『フラガール』などが有名な李相日。
概要は以下の通り。
1992年に公開されたクリント・イーストウッド監督・主演による西部劇映画『許されざる者』が日本の時代劇映画としてリメイクされる。
アカデミー賞作品賞受賞作が日本映画としてリメイクされるのは、今回が初めてである。
主演は『硫黄島からの手紙』でイーストウッド監督とタッグを組んだ渡辺謙が務める。
今作では、オリジナルの設定と同時期の明治時代初期の蝦夷地を舞台に、
江戸幕府側の残党・釜田十兵衛が再び賞金稼ぎとして戦いに身を投じるさまを描く。
キャッチコピーは「人は、どこまで許されるのか。」。(wikipediaより)
僕はこのクリント・イーストウッドの映画『許されざる者』が大好きで、その自分自身の過去に決着をつける男の姿に感動したものです。
イーストウッド自身のルーツである西部劇の巨匠であり、彼が師と仰いだドン・シーゲルとセルジオ・レオーネに捧げた「最後の西部劇」なのです。
もうこの「最後の西部劇」というキャッチコピーだけで何故か泣けます。
以下、あらすじです。
1880年のワイオミング州。
小さな牧場を営むウィリアム・ビル・マニーは、かつて列車強盗や殺人で名を馳せた伝説的なアウトローであった。
しかし11年前に妻と出逢ってからは改心し酒も止めていた。
二人の子供にも恵まれたが、作物は満足に育たず、3年前に妻にも先立たれてしまった。
そんな或る日、スコフィールド・キッドと名乗る若い賞金稼ぎがマニーを訪れた。
キッドによると「泥酔して娼婦の顔を切り刻み、目玉をえぐり出し、乳首を切り取ったカウボーイが、保安官ダゲットの裁量で、馬7頭分の賠償金を支払うという約束だけで自由の身になるという事件が起こった。
怒った娼婦たちが、カウボーイを殺した者に1000ドルの賞金を出している」という。
キッドは冷酷無比であるという伝説を持つマニーと手を組み賞金を得ようと考えていたのだ。
しかしマニーには11年という長いブランクがあった。馬も自由に乗りこなせなくなり、二人の子供もまだ幼い。
それでも、不当に殺された娼婦の敵討ちをすれば大金が手に入り、生活が楽になると考えたマニーは悩み抜いた末、再び銃を手に取ることを決意した。
マニーはかつての相棒ネッド・ローガンを連れて街へ向かった。
その頃、ダゲットは噂通り暴力的な方法で街を牛耳っていた。(wikipediaより)
イーストウッドはこの映画の製作に入る10年前から既に脚本を買い取っていたのですが、自分が主人公のマニーと同じ年齢になるのを待ってから製作に取り掛かったそうで、その時点でもうこの作品に対する気合がすごいことを感じます。
前述したとおり、マニーは昔は相当な悪党であったのですが現在は幼い二人の子どもと一緒に農家をしており銃を握ることはおろか馬に乗ることすらままならない、いかにもダメなオッサンです。
そんなダメなオッサンが物語りが進むうちにかつての悪人の顔に変わってゆく演技は鳥肌モノでした。
クリント・イーストウッドの”ただそこにいるだけで成立する圧倒的な存在感”はさすがです。
その静かな姿から何かが滲み出ているのです。
それは狂気なのか、渋さなのか、それとも情けなさなのか、はたまた色気なのか、なんとも形容しがたいのですがここはスゴ味とでも言っておきましょうか、いや、こんな言葉は反則かもしれませんが”クリント・イーストウッド感”がすごいのです。
あまり内容に触れるとネタバレしてしまいそうなのですが、この映画には終始『許されざる者』というタイトルが付きまといます。
最終的に誰が許されざる者なのか?という問いと共に、それでもイーストウッド演じるマニーという男に拍手を送りたくなるような感動を覚えるのです。
今回リメイクされるにあたり、気になった配役ですが「なるほど」と頷きたくなるような配役で楽しみです。
9/13(金)に全国で公開されるそうです。
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