エーブックスタッフの水野です。
4月に入ってからも弱冠寒い日が続いていましたが、近頃はすっかり春らしくなってきましたね。
といってもここ二日くらいまた寒いですが。
ラジオからも春を感じさせる名曲のDJミックスが流れていたりして、何気なく僕も考えてみました。
というわけで、今日は(僕が)春に聞きたい名曲五曲を、いろいろなジャンルの中から挙げようと思います。
別に春の曲ってワケではないです。春に聞きたくなるという曲です。
まず、最初に春というのは暖かい気候で、曲調としては明るくハッピーなものがイメージされます。
しかし僕の中で春という季節にはどうもノスタルジックなものを感じるのです。
別に特定の思い出があるというわけではないのですが、何だかノスタルジックで”切ない”感じがするのです。
特に夜、バイトが終わり外に出ると「あれ、夜なのに暖かい・・・」みたいな感じになると何だかすごく切ないような気分になるのです。
夕方もそうです。学校から帰る時だったり、今考えると半袖や短パンだとちょっと寒いんじゃないかと思うのですが子どもの頃は関係なくそれを着ていて、自転車に乗って公園で遊んでいたことを思い出すのかもしれません。
また、桜の花が咲いては一瞬で散ってしまうことが象徴する儚さもあるのかもしれません。
そういうどこか切なさがあることを基準に選びました。
JPOP部門:MY LITTLE LOVER 『Hello,Again』
ロック部門:HANOI ROCKS 『11th Street Kidz』
昭和歌謡部門:キャンディーズ 『微笑みがえし』
ポップス部門:THE RUBETTES 『Sugar Baby Love』
オルタナティブミュージック部門:Blonde Redhead 『Top Ranking』
まず、一曲目はJPOPから。
これはもうダントツにMY LITTLE LOVERの『Hello,Again』でしょう。
僕はMY LITTLE LOVERについては何も知らなくて、曲も多分これしか知らないです。
しかし、これは誰が聞いても名曲だと言えてしまう曲であることは間違いないでしょう。
まずイントロが始まった瞬間、黄色く眩しい陽だまりのような光景が目に浮かび、何か花の香りがする下校って感じで、何ともいえない気持ちになります。
当然この曲はずっと昔から聞いたことのある曲でしたが、取り立てて「良い曲だな~」と感じたことはありませんでした。
しかし、ある時友人がこの曲をカラオケで歌っていたのを聞き、そのメロディの素晴らしさに度肝を抜かれました。
Aメロはまあ特に珍しくないようなバラード、Bメロもまあそんな感じで・・・と思ったらサビに入る前あたりから何だかすごい涙が出そうな感じになってくる。
サビが何だか弱冠メジャーコードなのかマイナーコードなんか分からないようなコード進行。
そのサビの後のCメロがやばい。何なんだこのメロディは・・・
メロディが上下するのですが、その到達点も着地点も毎回違う感じが何とも不思議な感じに聞こえます。
マイナーコードに降りたと思ったら、同じような感じに飛んだのに次はメジャーコードに乗っている・・・
僕の知っているロックという音楽はそんなにメロディが動かない。
こういうのは所謂JPOP特有のメロディだと思います。海外のポップスとは全く異質なのです。
二曲目はロック。フィンランドのハノイ・ロックスというバンドです。
このバンドについては以前ブログでも紹介しましたが、僕は春といえばこのバンドです。
この曲は冷たくない暖かい春の風が吹きぬけるようなイメージです。
春と言うのは時として青春を思い起こさせます。この曲はすごく青春!って感じがします。
曲が始まった時と、曲が終わった時の、曲に対する印象が全く異なる曲だと思います。
Aメロはメジャーコードの暖かい感じですが、サビはちょっと切ない感じ。
そのAメロとサビの間の間奏で「ウォ~~」って叫ぶ感じが何とも春って感じで最高です。
三曲目は昭和歌謡で、キャンディーズの『微笑がえし』。
ベタといえばベタですが、キャンディーズのイメージが既に僕の中では春という感じ。
この曲は特にマイナーコードに転調したりすることもなく、それほど”泣きのメロディ”というものはないのですが、それでもこれほどの温かさと儚さを表現できるのはさすがキャンディーズ。
この曲はキャンディーズ最後のシングルで、この曲の歌詞には今までのシングル曲のタイトルや歌詞が随所に散りばめており、それも最後って感じがしてとても切ないです。
四曲目はポップス部門。ルベッツのシュガーベイビーラブです。
これもベタといえばベタですが、春に聞きたくなる曲です。
朝起きても全然寒くなく、目覚めも良い。カーテンを開けて、窓も開ける。
そうすると窓際にいた小鳥たちがいっせいに飛んでゆく。
眩しい朝焼けに何故だか喜びを感じる・・・そんな光景が目に浮かびます。
五曲目はオルタナティブミュージック部門。
僕らが思い浮かべる春というイメージは日本独特のものなのかもしれません。
春のゆったりとした暖かな雰囲気に、アメリカのニューヨークのアンダーグラウンドみたいな都会的なオルタナティブロックというのはあまり合いそうにありません。
そういった意味では、このBlonde RedheadのTop Rankingという曲はザ・オルタナ音楽!でありながら、日本の春という季節合っている気がするのは不思議に思えます。
何だか、暖かい室内にずっといて、そこから外へ出て息を吸っても冷たい空気が入ってこない感じというのでしょうか、空気が弱冠生暖かいのが少し違和感な感じ。
その瞬間に春を感じたりしますが、もう何年も生きてきて、何年も経験することですが、それは少し異様な感じがします。
太陽の下の春もいいですが、夜の春は何だか切ない気がします。
寒くなくて外に出られるので、出たくなるのです。何か花の匂いもするし。
家に帰るのがもったいないのですが、帰るしか仕方が無いような。
この曲に関しては、今挙げた四曲とは少し意味合いが違ってきますが、何だか春に聞きたくなる一曲の一つです。
僕の独断と偏見で選んだよく分からない選曲ですが、よかったら聞いてみてください。