イギリス発、暖かい日差しのようなメロディ・・・The Heartbreaks


イギリスの北部モアカム出身のバンド『The Heartbreaks』の新曲『Absolved』のミュージックビデオが公開されました。
この曲は日本では先月の4/2に発売されたアルバム『We may yet stand a chance』に収録されたシングル曲です。
僕は最近の音楽事情にはイマイチ疎いところがあるのですが、ハートブレイクス少し前からチェックしています。
 

 
多分二年位前でしょうか、バイト中流れているラジオで偶然聞いたのが最初です。
音量が小さかった為何となくとしか聞こえなかったのですが「何て良い曲なんだ・・・」と思いました。
メロディアスで優しくて、ちょうどこの五月の木漏れ日のような暖かい曲なのです。
90年代!って感じの雰囲気で、どこかノスタルジックでもあったのです。
 

 
最初は1980年代から活動していた日本のロックバンドZIGGYの曲か何かだと思いました。
しかし、ZIGGYとはボーカルが全然違うし、英語のようです。
曲が終わり、ラジオのパーソナリティがアーティスト名と曲名を言うのですが、いつも英語の発音が良すぎて聞き取れなかったりするのですが、単語が簡単すぎてスグに分かりました。
「The Heartbreaksで、Delay Delay」
家に帰ってYouTubeで検索すると早速出てきました。
しかし、まあイメージと違う・・・
僕はなんとなく女みたいな金髪のロングヘアのボーカルが歌っているイメージだったのですが、見てみると黒髪のマッシュルームヘアのいかにもイギリス人!って感じの人でした。
顔の雰囲気は、イギリスの90年代に爆発的にヒットを飛ばし、最近また再結成され先日日本でもライブを行ったスウェードのボーカルであるブレット・アンダーソンに似ている。
この瞬間、なるほどこれはその系譜なのかと思いました。
70年代にデヴィッド・ボウイというアーティストが退廃的で耽美的な世界観をロックに持ち込みました。80年代にはザ・スミスのモリッシーに受け継がれ、90年代にはスウェードが破滅的な雰囲気を加え表現してきました。
そして、この2010年代はハートブレイクスがそれを受け継いでいるのかなと思ったのです。
本人たちがどれほど意識しているのかは分かりませんが、とにかく僕はそう感じたのです。

最初に聞いたDelay Delayも良いし、今回ミュージックビデオが発表されたAbsolvedも良いのですが、僕としては『Hey,Hey Lover』が一番好きです。

最初は少し暗く妖しく始まりますが、サビに入ると、トンネルを抜けた時の眩しい太陽のようなポップが広がるのです。
僕はこの感じに弱いのです。
このバンドを好きな人は、線が細く、知的で、美しい、いかにもイギリス的な雰囲気に弱いんだと思います。
僕も勿論それには憧れましたし、先述した退廃的/耽美的なアーティストも好きなのですが、こういうメロディアスな曲調が僕の”歌謡曲好きの琴線”に触れたと思うと、僕は違った意味で好きなのかもしれません。
この曲は(サビなんか特に)アイドルが歌っていてもおかしくないメロディだと思います。
 
このバンドの曲は、アーティスト性だとか、ルックスや雰囲気だとか、背景だとか、時代の流れだとか、そういうものを一切無視して聞いても、シンプルに「良い曲」だと思えて感動します。
 
もしかしたら、リズムやノリよりも、メロディを重視する日本人にはこういう音楽は親しみやすいのかもしれません。

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