日本テレビの金曜ロードショーにて、『2013年ジブリの夏』と題して、ジブリ作品を四週連続で四作品、放送されています。
7/20(土)に公開されるスタジオジブリの新作『風立ちぬ』の公開記念ということです。
7月5日(金)『耳をすませば』
7月12日(金)『平成狸合戦ぽんぽこ』
7月19日(金)『猫の恩返し』
8月2日(金)『天空の城ラピュタ』
僕はジブリ作品の中では、『もののけ姫』が一番好きです。
僕はジブリ作品の中でなくても、今まで見た映画ランキングの中でもかなり上位の方になります。
しかし、もののけ姫のDVDはいつか買おう買おうと思って探していたのですが、なかなか見つけられず、なかなか値段も下がらなく、手が出せず仕舞いでした。
そこで、偶然、近所の古本屋で、もののけ姫のDVDを見かけたのです。
値段は安くはなかったのですが、実際中古で店頭に並んでいるのは初めて見たので即決で買いました。
僕がもののけ姫を好きな理由は、まさに登場人物のカッコよさです。
カッコよさというと少し俗っぽく聞こえますが、言い方を変えるなら”男らしさ”というか、僕が思う”こうあるべき”または、”こうありたい”と願う男像、です。
主人公のアシタカがまさにそれなのです。いかに”自分を犠牲にして、大切なものを守る”か、という男である以上無視できない人生のテーマを体現しているのです。
結構久々に見たのですが、段々年を取ると涙もろくなると言いますが、僕はなぜか終始泣きっぱなしでした。
もう冒頭からいきなり、祟り神をやむなく殺める瞬間の、アシタカの覚悟の感じがもうグッと来てヤバかったです。
あとジブリはやっぱ見せ方が素晴らしいと思います。
アシタカが初めてシシ神と出会うシーンが “無音” なのですが、その”無音”だけで、シシ神の存在感だったり凄味や、アシタカの感動とも畏怖とも言えぬ不思議な感覚だとかを、表現しているのには鳥肌が立ちました。
しかもこの”無音”、ただ音がないのではなく、ちゃんと森で録音された”無音”なんだそうです。
そのことを知り、また鳥肌。
もののけ姫は、宮崎駿がエンターテイメント性や娯楽性を完全に無視して、彼の持つメッセージ性と呼ばれる情熱を全力投球で注ぎ込んだ作品、という風に言われており、実際に彼はこの作品が最後になるだろう、と言ったほど。
公開された当時はちょうど環境破壊の問題が深刻化してきた頃(当然現代でもそうですが)であり、この『もののけ姫』のストーリーは「押し付けがましい」だとか「説教くさい」だとか、そういう声もよく聞きます。
しかし、僕はそれ以上に、アシタカやサン、エボシらが持つ、”強さ”の方が強烈で、キャッチコピーにもある「生きろ。」というメッセージが魅力なんだと思います。
すべての正義が折り重なって、最終的にはすべてが最悪の状態になってしまう・・・
米良美一の歌う『もののけ姫』の歌詞にもある “悲しみと怒りにひそむ真の心” に僕は胸を打たれたのです。
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